やる気がないのではなく、「仕組みがない」
「学びが必要だ」と分かっていても、続かない。
それは、あなたの意思が弱いからではありません。
継続は思っている以上に難しいものです。特に忙しい社会人にとって、時間も心も周囲の流れに左右されるのは自然なこと。
本当に大切なのは、“続けられる仕組み”を自分でデザインすることです。
この記事では、知的好奇心を“習慣”に変える私なりのメソッドと、その背景にある考え方をご紹介します。
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なぜ「学びたい」「続けたい」と思っているのに続かないのか
①「やる気」「きっかけ」「意思」に頼っている
「やる気が出たらやる」。
──この言葉ほど、継続を遠ざけてしまうものはありません。
少し厳しい言い方をすると、“やる気”は待っていても来ませんし、誰かがくれるものでもありません。
やる気があるから「やる」のではなく、「やる」からやる気が生まれるのです。
行動には、静的ではなく“動的な要素”があります。
まずは小さく動いてみる。1分でも1問でも構いません。
動いた瞬間から、流れが変わります。
②完璧を目指してしまう
「どうせやるなら完璧に」。
この思考が、継続を難しくしてしまう代表的なパターンです。
小さな一歩は、本当に小さくていいのです。
けれど、その一歩を“完璧”にしようとすると、「今日は時間が取れないからやめておこう」と、ゼロになってしまいます。
継続に必要なのは、精度や確度ではなく頻度。
とにかく「毎日、少しでも触れること」に価値を置きましょう。
③成長の実感が得られない
「小さな一歩では、成果が見えない」。
そう感じて、モチベーションを失うこともありますよね。
でも、学びはマラソンのようなもの。
成果よりも、続けている“自分”を褒めることが何より大切です。
「今日もやれた」「少し進んだ」──この積み重ねが、いつか確かな実力になります。
小さな一歩を「記録」してみましょう。
手帳に印をつけるだけでも構いません。
変化を“見える化”することで、成長を実感でき、次の一歩を後押ししてくれます。
知的好奇心を“習慣”に変える私のメソッド
私のメソッドは、「意思に頼らず続けられる学びの仕組み」です。
行動のトリガーを自分でデザインし、自然と“学ぶ自分”に導かれるように整えることがポイントです。
🌿香りでスイッチを入れる(Ritual)🌿
集中したいときは、お気に入りの香りを使いましょう。
アロマキャンドルでも、お香でも、ルームスプレーでも構いません。
大切なのは、「誰かのおすすめ」ではなく、自分が心地よいと思う香りを選ぶこと。
シトラスのように明るくなる香り、白檀のように心を落ち着かせる香り――どれも正解です。
香りは五感を通じて、“今から学ぶ”モードのスイッチを入れてくれます。
それは、未来の自分に灯す小さな儀式(ritual)でもあるのです。
🐥ナノステップ(小さな一歩)に分ける(Nano-step)🐥
15〜25分を1セットに。
「1ページ」「1問」「1段落」だけ──そのくらいで十分です。
学びを「大きく完璧に」しようとすると、心が負担を感じてしまいます。
だからこそ、“小さな成功体験”を積み上げる設計に変えましょう。
「今日はここまでできた」で終えてOK。
やったという“事実”を重ねることが、結果的に大きな自信になります。
📝記録して、褒める(Reflect)📝
行動の軌跡を残すこと。これが、継続のエネルギーになります。
ノートにチェックを入れる、スマホに記録する、カレンダーに印をつける──形式はなんでも構いません。
大切なのは、“消えない形で残すこと”。
そして、「結果」ではなく「行動したという事実」を褒めてあげましょう。
「今日も自分、よくやった!」と声に出してみるのもいいですね。
少し照れくさいけれど、この小さな習慣が心を整え、継続の原動力になります。
社会人の学びを支える3つの実践ポイント
①朝・夜に“固定時間”を設ける(時間の儀式化)
② 香り・音・光など五感トリガーを使う
③1行でもいいから記録を残す(“今日もやれた”の実感を育てる)
これらを積み重ねることで、学びは“タスク”から“日常の一部”へと変わっていきます。
学ぶことが、あなたの呼吸のように自然になる日がきます。
続けることが、あなたの知的資産になる
学びは、自分を信じる練習です。
結果よりも、“今日もやれた”という自己対話が力になります。
私のメソッドは、知的好奇心を「心の習慣」に変えるための方法です。
環境を整え、香りを纏い、小さなステップを積み重ね、行動を記録し、そして自分を褒める。
そのすべてが、なりたい自分を育てる良い習慣につながっていきます。
継続は才能ではなく、デザインです。
あなたの知的好奇心を、日常のリズムへ。



